失敗も見守ってくれる視野の広い上司だから
「お客さまのために」チャレンジできます。
水産バイヤーの仕事は、仕入れから販売までのプロセスを企画・設計する、各店舗の鮮魚コーナーの司令塔ともいえるもの。この対談では、水産バイヤー・リーダーの正田さんと、寿司バイヤーを担当する山口さんに、これまでの経験で学んだことや、将来の目標について、本音で語っていただきました。
商品本部 生鮮部 水産チーム
リーダー・バイヤー
正田 修司
商品本部 生鮮部 水産チーム
寿司バイヤー
山口 美里
※インタビュー当時の役職で記載しています。
Question.01
自分が食べたくなるような、
おいしくて便利な惣菜や
お寿司を生み出したい!
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正田
- 山口さんは、今では「寿司バイヤー」として頼もしい存在ですが、実は現場(店舗の鮮魚売り場)に配属された頃に一度だけ舟入店で会ったことがあるんだよね。その時は正直なところ、おとなしそうで「続くのかなぁ」と思ってました。魚をバシバシとさばいたり、お客さまに「いらっしゃい!」と声をかけたりというイメージがなくて(笑)。
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山口
- そうなんですか?でも、確かに当時周りからよく言われたんですよ。「鮮魚担当じゃなくて事務職のイメージ」って。でも、私なりにがんばってやってましたよ!
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正田
- 幅広い水産バイヤ―の領域の中で、総菜とお寿司を担当するのが「寿司バイヤー」の仕事だけど、本当は魚が苦手なんだっけ?
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山口
- 苦手ではないです。でも、家で自分で魚を調理するのはちょっと面倒かな?という感じですね。匂いとか…。だからこそ、お客さまに近い目線で考えられると思っています。自分が食べたくなるような、おいしくて便利な惣菜や商品を生み出したいと思っています。
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正田
- 「焼き魚の品揃えを増やして、お客さまの調理時間を短縮したい」という山口さんの案も、その想いからだよね。「魚離れ」などと言われていますけど、工夫しだいで、まだまだ可能性はある分野だよね。スーパーで働いていて、魚の部門を受け持った以上は、お客さまにとって本当に役立つ商品を送り出すことが、大きな責務かなと。
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山口
- そういう意味では、リーダーの幅広い視野は、いつも勉強になっています。私が塩干バイヤーだった頃も、東京の展示会での動向を教えていただいて、それが店頭での展開のヒントになったりとか。
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正田
- それはありがとう。どの分野でもそうだけど、バイヤーの仕事は、トレンドをつかんだり、自分の目で見たり、アンテナを広く張っておくことが命だからね。
Question.02
現場があるから刺激があり「すべきこと」に気づかされています。
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正田
- 今、目指しているのは、各バイヤーが店舗に足を運べる時間をもっと増やすこと。事務所にいて、ただ指示を出していると、どんどん現実とずれてしまうという危惧があって。
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山口
- そうですね。私も現場での勤務を経験して、「この商品はお客さまにこう言われたな」とか「喜んでいただけたな」という、当時の気づきを今も念頭に置いているんですが、いざ事務所で計画やレシピを考えていると、ついつい完璧を目指すあまり、細かくなりすぎて、現場にとってみると使いにくいものになっていたり。だから、現場のスタッフの皆さんと会話しながら、商品企画や売り場づくりをすることが大切だと、最近は実感します。
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正田
- バイヤーは誰もが陥りやすいんだけど、数字だけを見ていると、前年比を気にして動きがどんどん保守的になる。チャレンジしなくなる。でも、現場やお客さまの声を聞くと、「こうしなきゃ」と気づかされるし、目標も生まれる。「魚をもっと食べてほしい」とね。そのためにも、各自の事務所での仕事にムダやムラがないかを見直して、各バイヤーが動きやすい体制をつくろうと取り組んでいるところです。お客さまと接する現場は、やはりスーパーマーケットにとっては「財産」だからね。ところで、山口さんは、今後の目標としては、どう考えていますか?
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山口
- そうですね、まだまだ上司から受けてやっているような面があるので、自分で考えて、自分発信で動けるようになりたいです。
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正田
- それは大切だね。ぜひとも、失敗を恐れずに取り組んでほしい。それから、鮮魚の世界って、これまでは男社会だったんですよ、事実として。でも、一番お客さまの目線に近いのは女性だと思う。実際に子育てしている女性バイヤーの声って、どんな理屈よりも正しい時があるし。だから、山口さんも女性バイヤーとして、自分のスタイルを生み出して欲しいと思う。昔と違って、魚の加工はプロフィッシュ(水産加工の関連会社)が担当するから、重い荷物を運ぶ必要も減ってくるなど、会社も働きやすい環境への整備を進めている途中だしね。
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山口
- そうですね。女性ならではの目線を生かせるバイヤーを目指したいですね。